然別湖のミヤベイワナを釣るために

撮っていただきました
意外と情報が少なかったので、初挑戦に行く人のために大事なとこだけ書いておきます。
ミヤベイワナを知る
約1憶5000年前の大雪山の噴火でできた湖に、海と川を行き来していたオショロコマが陸封されて独自の進化を遂げたものがミヤベイワナ。
見た目でのオショロコマとの違いは、尾びれや胸鰭が大きいこと。
エラのサイハの数が多いところや食性については詳しいサイトで見ていただくとして。さてどんな魚に出会えるか。
ロケーション
大雪山の中腹、標高810mなので寒いです!
帯広駅前からの距離は57km。道が空いてるので1時間強ですがスピードには気を付けましょう。
宿泊は然別湖温泉ホテル風水に泊まるか、早起きに自信がある人は帯広駅前に泊まって帯広グルメを堪能できます(^^)
然別湖にはコンビニなどないので帯広で買って行きましょう。
然別湖の釣りには予約が必要
厳しいレギュレーションで守られているので一通りチェックしましょう!
シングルバーブレスフックはもちろん、上陸できる岸も限られています。
年間50日しか釣りができない湖でなおかつ、1日50人なので、解禁日あたりや週末は予約しないと釣りができません。
グレートフィッシング然別湖のHPから予約できます。
遊漁料は4190円
2024年現在、一人1日4190円です。
- レンタルボートは2500円
- 渡船は往復2000円
- 手漕ぎボートのポイントまでの曳航は片道1000円
- ポイント移動も1000円
カヌー、カヤックの持ち込みは自由です。(遊んでいい場所は限られています)
レンタルボートは週末行くなら予約しておきましょう!
当日朝の行動
釣りは7時から。
6時過ぎに然別湖風水の階段下にある「グレートフィッシング然別湖の事務所」が開くので、予約番号を伝えて釣り券をもらいます。
渡船かレンタルボートか、場所の移動希望があるかなどを伝えつつ最近の釣り状況を聴いて、支払い。
1日3人限定のポイント「唐沢」は6時半に抽選です。
その後6:45から遊漁にあたっての注意事項など簡単に説明があり。7時出船となります。
然別湖の駐車場とトイレ
然別湖風水から道向かいに公衆トイレ、その後ろに駐車場があるので大変便利です。
ミヤベイワナを釣ろう!然別湖のポイント
一般に釣りができるのは南半分ぐらい。北部はガイドツアーがあるのでご利用ください。
然別湖の最大水深は108m
然別湖は深いんです。シャローなんてほとんどありません。
ほとんど急峻ですぐディープ。逆にポイントが近いってことなんで、足元のカケアガリを釣っていくことが多いです。
遠投してボトムから誘うのもアリですし、湖のテクニックをいろいろ駆使してみてください。
芦ノ湖や中禅寺湖などで何度も腕を磨いたあなたならきっと釣れます。
然別湖ポイントマップ
オレンジの点がウェーディング可能エリアで、徒歩では行けません。
渡船か手漕ぎボートで行くわけですが、スタッフ(みんな親切!)におすすめポイントを聴くか、「こういうところで釣りたい」と希望を言えば案内してもらえます。
沖のポイントは、ポイントというよりだいたい沖でミヤベイワナがスクールしているよって程度なので全くアテになりません。
ただ、爆釣してる然別湖名人みたいな人の釣果情報はだいたい沖です。群れの探し方があるようですがそれは分かりませんでした(>_<)
しかし、他の湖と同様に風の当たってる側ってのはテッパンですね!
然別湖、ミヤベイワナのおすすめタックル
今回のカヤック釣行で使用したのはGolden meanのシンフォニアトラウト、510ft,4ピースモデル。
ヴァンキッシュC3000MHGにPE0.5号、フロロリーダー6ポンド。
カヤックなので取り回しの楽な短めのロッドです。
他にはメジャークラフトのFinetail512Lとか、6フィートないぐらいが楽です。
おかっぱりおすすめロッドは6~7フィート程度のUL
まれに大物レインボーがいるようですが、それ狙いの方はそうするとしてミヤベイワナ狙いには管釣り用の7フィート弱のULがいいなと思いました。
まず遠投する理由がない、シングルバーブレスフック、となれば管釣りタックルが最強でしょう。リールもそれに合わせてステラならC2000でOK!
ロッドの長さは、足元の岩をかわすのにちょっとだけ長い方が有利なので6ftよりは7ft付近だなと。
ラインはPE0.3~0.5
ロッドの弾力とドラグを利かせて、ライトタックルで管釣りの大物を仕留めるイメージかなと思ったので、今回0.5で釣りましたが0.4でもいいですね。リーダーはナイロン4ポンド1mがおススメです。岩に擦れるポイントならよくチェックしてリーダー交換しましょう。
リーダーでフロロよりナイロンをおすすめする理由は、シングルバーブレスなのでナイロンの伸びを使ってバレにくくするためです。
ラインにはPEにシュッ!をかけてコーティング。飛距離も出るしライントラブルが減ります。
然別湖のミヤベイワナおすすめルアー
ミノーでもスプーンでもスピナーでも食います。どんなルアーで釣りたいかですが幅広く探れて汎用性があるスプーンだけでも勝負できます。
スプーンは2~7g程度
沖にいる中型まではプランクトン食または羽虫食だと思います。
岸際を回遊する大型は明らかに魚食性。あらゆるルアーで誘えます!

沖でヒットしたグリーンバックのミヤベイワナ
その中でもおすすめはマイクロスプーン!
「マイクロ」といっても北海道では5g以下をマイクロと言っているような?気のせいかな~。
とにかく、管釣りトラウトにハマったことがある方ならお分かりのあの釣り方です。
レンジを刻んでヒットパターンを探していくやつです。
ただ管釣りより水深があるので2g~で、あとは時間帯や光量、溶存酸素量によってヒットレンジが違ってきます。
管釣りセットをフルで持ち込んで試すのは面白そうだと思いました。
BUXの3.8gやC2の3.5gやドロップダイヤ1.8gなど、いろいろ持ち込みました!
スピナー2g

渓流最強AR-S
AR-Sの2.1gは神かと思いました!
ルアーローテーションして違う動きでアピールしていくのはやはり大事ですね。ぐるぐるエックスやセニョールなど、湖では一見「邪道」と思われるルアーも試してみる価値は十分にあります。
今回のAR-Sはオーバーハングの下でライズしている個体や、ブレイクラインを回遊する個体にアピール抜群でした。
フックは管釣り用のバーブレス8or10番程度(ヴァンフック、スプーンエキスパートスーパーファインなど)に交換。
ミノーは小かな

ミノーではニジマスが良く釣れました
今回ミヤベイワナはミノーで釣れませんでしたが、リップレスミノーでも釣果が上がっているようです。
写真はラパラCD3。よーく沈めてリトリーブすればこの通り。
Dコンやダートマジックをちょんちょんするのも釣れると思います!
大きめのミノーで釣っている人もいます。
やっぱイワナなので、ボトム攻略がキモになると思います。
沖にいるミヤベイワナの生態はよくわかりませんでしたが、エサが少ない沖に好んでスクールする必要があるのかどうか?
岸際にいる個体群よりも若干小型な沖型、とすると成長過程で何か沖にいる理由があるのか謎ですが、それは1億5000年の神秘ということで。
ウェーディングで釣ったミヤベイワナ
てなわけで、然別湖に初挑戦の私は初日渡船で唐沢に、途中からレンタルボート。
翌日も朝イチは渡船、途中で戻ってカヤック、というプランで行きました。
1憶5000年前のランドロック
足元のブレイクラインを丁寧に攻めて誘い出したミヤベイワナ。
35cmはあるでしょうか。
カムチャツカで見たドリーバーデンとよく似た風貌です。

大型のミヤベイワナ
知床などのオショロコマよりウロコが硬そうで、ピンクの斑点。いかにも海に降っていたかのような雰囲気。
これが1億5000年前にランドロックされたオショロコマなのか。
然別湖を海として、産卵河川で繁殖し続けてきた固有種。

このヒレの大きさ
陸封されたことで独自の進化を遂げたミヤベイワナ。
いつまでもこの美しい魚が存在していられるよう、我々釣り人ができることは何だろう?
釣りのマナーのみならず、マイクロプラスチックなどの環境問題。まずは意識することを広めていきたいですね(^^)
岸からもグリーンバックが釣れる
沖だけでなく岸から近くでも釣れます。
沖にいる個体は水の色に合わせて、鳥に見つかりにくいようにグリーンなんでしょうし、岸近くの個体は岩とカモフラージュして茶色なんだと思いますが詳しくは誰かに聴いてください。
こちらブレイクラインからスピナーで誘い出した美しい魚体。
グリーンバックにピンクのスポット
愛すべき外道たち
まあどうでもいいんですけどw
ウグイが溜まってる場所にあたるとウグイ無限ループで釣れてしまいます。
美しいネイティブレインボー。尺ぐらいのサイズが多いです。
然別湖のサクラマスは小型が多いです。これも不思議ですね。
休憩も楽し
いろいろ注意書きの多い然別湖ですが、お湯を沸かすぐらいはOKです。
スープは飲み干しました。
とにかく人が少ない然別湖ですから、大自然を感じながらゆとりのコーヒータイムを楽しむことができます。
太古の昔から続く自然に魅了される然別湖、ぜひ体験しに行ってみてください♪

ニッコウイワナ、エゾイワナ、ゴギ、ヤマトイワナ、と釣ってきて、ミヤベイワナ。イワナかというとちょっと違ってオショロコマの陸封独自路線ですがその美しさと希少性に憧れ、ミヤベイワナを釣ってきました!