一人旅完結13.かなやま湖へイトウ釣りに | TOKYO NATURE(S)

一人旅完結13.かなやま湖へイトウ釣りに

石狩川水系イトウ杉岡芳樹イトウ

さあ半月の北海道釣り生活も最終日。ここまで「でかい!」とか記録的な1本は出ていないながらも、要所要所でいい魚を釣ってはいる、という、満足度で言えば70%ってトコです。

簡単に振り返ると

この4つの盛り上がり、からの最終日。
十勝川水系で本流レインボーの予定を、濁りと増水という川のコンディションで急遽変更。
今朝は峠を越えて石狩川水系へレッツゴー!

この辺でイトウ釣るなら、かなやま湖でしょ!

かなやま湖は南富良野町にあり「イトウと暮らす街づくり」と看板を掲げての保護活動に取り組んでいます。

実際上流部は6/15まで釣り禁止(実際は「自粛のおねがい」という弱ーいお願いの看板が立っていましたが、禁止!って言っちゃいけないのか?)でイトウの産卵床をゆるく守っているようです。

本気出せ!南富良野町。

かなやま湖のインレット付近に到着

かなやま湖のインレット

見るからに重機でつくったような不自然な岩の並びを発見。水深もないので軽めのスプーンを下流側のたるみに通すとすぐヒット!

アメマス 石狩川水系

アメマスさんでした。ここはかなり大きいアメマスも生息しているようなので、こいつにも巨大化するよう言い聞かせてリリース。

河原の花

河原によく咲いている花。ビビッドな紫が新緑に映えて美しい。

続いて岩盤帯の深みにスプーンを沈めてアクションするとこいつがヒット。

石狩川水系エゾウグイ

エゾウグイ。このサイズになるとなかなか引きます。彼にはルアーを見たら逃げるよう言い聞かせてリリース。

インレット周辺で移動を繰り返し、かなやま湖育ちのイトウをゲット!

このぐらい草に突っ込んでこそジープラングラー!

かなやま湖へラングラーで行く

インレットの核心部、水深も水量も文句なし

かなやま湖のインレット

対岸が深くなっていることが一目でわかる好ポイント。
Dコン72やスプーンで探っていきます。

どうせリアクションで食わせるなら水面がいいかも、とAlive Baitも投入していきますがノーバイト。雰囲気はあるんだけどな。

このダムは相当デカいので、ランドロックのいいイトウやアメマスがいるはず。

カケアガリを予想してあの手この手で攻めますが魚からのコンタクトは皆無。
ひたすら降り注ぐ太陽と森の香りに包まれて心地よい時間が過ぎていきます。

そういえば半月も休んだの初めてだな。
今頃みんな出社してる頃か。
池袋も新宿も記憶の中で、自分が普段そこにいたことを忘れるぐらい北海道のフィールドにどっぷりだ。
ずっとここにいたいなあ・・・

幸せな時間。
でも今日東京に向けて帰らなければならない。
明日の用事を飛ばして延泊しちゃうか?
あれ?できるんじゃない?
いや、ダメだダメだ。
俺はまだ世捨て人になっちゃいけないww

移動。急流の反転流でイトウさんが!

川がカーブして、流心の向こうに大きな反転流ができていた。
ロシアでキングサーモンを釣った時を思い出した。
ああいう所には大物が潜んでいる。

時期的に産卵行動はほぼ終わっているだろう。
早めに産卵した個体が一度かなやま湖に降り、エサをたっぷり捕食して体力を回復、また湖と川を行き来するようになる。
先日の雨が、イトウが川に差してくるシーズンインだと思う。

川に差してきた魚は流れのゆるい淵や大きな反転流で休む。またはエサを待つ。

・・・このタイミングであの大きな反転流はぜったい怪しい。

こんな時は一撃で決める覚悟が必要だ。

このパターンはボトムでアピールしたい。
ミノーよりスプーンでいこう。
流速と予想深度からBUX9.3gでボトムは取れそうだ。

一投で決めることを前提に、手持ちのスプーンで最もアピールが強そうなカラー、チャートの裏ゴールドをチョイス。

リーダーを点検し、スナップに通す。
コンセントレーションが高まり、反転流へ完璧なキャスト。

ボトムを取って食わせのアクションを入れると1発で食って来た!

「ガツガツっ」というアタリにすかさずアワセを入れると重たいヘッドシェイクがロッドを伝わって来た。

イトウだ!

やはりここにいた。思い通りに食わせたとこまでは最高の出来。さあファイトだ!

この重さ、今回の北海道釣行で最大のファイターであることは明白。
慌てずフッキングを決めて、下流側にロッドを倒していく。

意外と冷静な自分を俯瞰しながら、魚の位置を計算する。
この流心を横切って手前に誘導するには、少し下流に降ろう。

魚のパワーはグラスロッドの粘りに任せ、ゆっくりと川底を踏みしめながら10歩、20歩と下流に移動しながら流れを利用して徐々に、確実にイトウに流心を横切らせた。

手前のシャローに入って来たイトウは確かに今回最大級。
といっても大したサイズではないか。

一度流心に戻られかけたがなんとか征してランディング!
やった!

石狩川水系 イトウ

スプーンでイトウ

上流でイトウ

川のイトウ

清流のイトウ

かなやま湖のイトウ杉岡芳樹

最終日を締めくくるのに十分なイトウ。

清流で、自ら選んだポイントでもろもろ狙い通りにヒットさせた喜び。

イトウ釣りを知ってからは、イトウを中心に自分の釣りが回っている。

芦ノ湖のモンスターブラウンも、桂川の尺ヤマメも、ロシアのキングサーモンも、バスタナゴも、このイトウ釣りを前にするとイトウ釣りのためにやっていることのような気がしてくる。

少なくともイトウ釣りの合間の余興。イトウ釣りに行けない時の暇つぶしなんじゃないかと思えるほどイトウ釣りが好きだと思った。

イトウさんありがとう。

河川敷

イトウを清流にリリースして空を見上げると、北海道に来てからの2週間が走馬灯のように駆け巡った。

天塩川に希望を見つけ、猿払川になぐさめられ、朱鞠内湖は苦戦しながらもなんとか。
朱鞠内湖最終日は6月なのに雪降ったし!

阿寒湖もじっくりやれて楽しめた。川の開拓はイマイチだったけどターゲットが川に遡上して来るタイミングを見計らってまたチャレンジしたいと思う。

そして今日かなやま湖には非常に可能性を感じた。
次回はかなやま湖攻略のために来てもいいぐらい。

北海道は広すぎて、時につかみどころがないように思えるけど、ターゲットと時期を合わせれば素晴らしいネイティブトラウトに出会える夢の大地なんだね。

この美しい自然とワイルドなトラウトがいつまでも泳いでいることを願ってやみません。

ありがとう北海道。

今回の旅はこのイトウ1本でもう十分。

清々しい初夏の風が河原を吹き抜けて、これにて釣りは終了。

 

頭の中ではコールドプレイの”Scientist”がエンディングテーマのように流れていた。

’Noboby said it was Easy
No one ever said it would be this hard
I’m going back to the start’

東京に帰って初心を忘れずまたがんばろ。
でまた北海道に長期で来よう。

そういえば腹が減ったな。

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飯食って帰ろ。北海道ありがとう

南富良野にはナイスな道の駅があるのです。淡水魚水槽にイトウが泳ぎ、ウエーダーでランチできる外テーブルがあり、お土産も買える!

道の駅南富良野へ

南富良野道の駅

全体的に改装中の道の駅だけど、さっちゃんの店やってた!いつもお疲れさま(^^)

エゾ鹿カレー

エゾ鹿カレーと旬のアスパラガス塩ゆで。デザートにメロンも忘れずに♪

かなやま湖は遊びの宝庫

めっちゃ気になる。かなやま湖は本気出して遊んだほうがいいらしいな。

ログハウスにカヤックか。フフフ( ̄ー ̄)

ヒグマでかい

デカいからやめてください((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

ヒグマに襲われるとき

シミュレーションしてみたらヤバかった。こりゃ死ぬわ。

SAでメロンをゲット

北海道のお土産、メロン

産直!すこし黄色くなってから冷蔵庫で冷やして食べる。糖度ハンパない!

フェリーで大洗港へ

フェリーで苫小牧港から大洗港

夕方、苫小牧港に到着。出航時刻の2時間前には乗船手続きを済ませましょう。

行きは深夜便だったけど、帰りは夕方便でレストランあり。

個室も取れたし、ひたすら寝てやろう。

ラングラーでフェリー

ラングラーを積み込み完了。この旅で2500km以上を走破!

燃費は約13km/Lでした。なかなか優秀です(^^)

北海道は何といっても道が空いてるし、長距離移動は多いですが快適なドライブを楽しめます。

美しい景色、森の香り、川の音と鳥の声。
移住する人の気持ちがわかる気がします。

そしてワイルドなトラウトとの出会い。釣り旅ならこの5~6月もしくは秋シーズン、ぜひフェリーに愛車を載せて男旅に出られてみてはいかがでしょうか。

つたない旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました!

杉岡芳樹 北海道一人旅-完

帰京すると16年目の我が社、ガンガン回ってました。社員の皆さんありがとう!

ラスボスなのか?!これが朱鞠内湖のモンスターイトウ
イトウ釣りの聖地のひとつ、朱鞠内湖。そこでモンスタークラスを仕留めることはイトウ釣り師なら誰もが夢見ること。10月下旬の朱鞠内湖でモンスターイトウをキャッチした釣行記から、イトウの写真を中心に再編集したページです。ご覧ください。
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でた巨大イトウ!トラウト釣り師なら誰もが憧れる北の王者イトウ。その釣り方と生息地までのアクセスをまとめました。イトウ遠征に行きたい方、必見ですぅ!
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