常見忠、開高健らによって日本のルアーフィッシング黎明期の舞台となった銀山湖。
「奥只見の魚を育てる会」などの活動により、その歴史的な湖は今なお大イワナを育んでいます。
そう、誰でも銀山湖の大イワナを釣るチャンスがあるのです!
僕は今年で4回目。
これから銀山湖に行きたい釣りキチなあなたのために、銀山湖の大イワナ攻略について書いておきます(^^)/
銀山湖の大イワナをボートからのキャスティングで釣る
大イワナといえばトローリングが主流かもしれませんが、あえてキャスティングで狙います。
銀山湖は陸っぱりで釣りの出来る場所がほとんどないのでボートで釣ることになります。
そしてボートから見る湖上の景色がすばらしいのです!
大イワナ攻略のシーズンは年4回?
解禁期間は4月21日~9月30日。
解禁直後は雪が深いことが多く、湖面も低いので駐車場から湖までが遠いです。
ボートの解禁は4月28日。
だんだん銀山湖(奥只見ダム)に水が溜まって水位が上昇していきます。
やはりボート解禁直後は大物の釣果がよくあがっていますので、まず1回目の狙い目はここでしょう!
ボート屋が数軒しかないので予約はお早めに。
GW中もたくさんの釣り人が訪れるので釣果はあがっています。
でも僕は混むのを避けたいので連休明けに行きます。
ここが2番目の大物ヒットチャンスと見ています。
ワカサギが接岸する水温になってくるのが解禁頃~連休明け頃。
なので、急いで混んでる解禁日やGWに行かなくてもいい気がします。
その年によって違うし雪代の影響も受けますから微妙なとこですが、だいたい水温7度前後がワカサギ産卵開始の目安と言われています。
そのワカサギを狙ってシャロ―に大イワナが出てくるのを人間が狙う、というのが銀山湖大イワナのミノーイングの楽しさです。
次のタイミングは夏。雨の後。
雨の後にイワナがインレットに差してきます。
広大な銀山湖を走り回るより、インレットを探っていく釣りで結果がでているようです。これが3番目のチャンスとみていいでしょう。
最後は9月、禁漁間近の台風後。
これは産卵を意識した個体が遡上するタイミングです。ここでインレットを中心に探っていくパターンですね。これが4回目のチャンス。
くれぐれも魚を傷つけないよう気を付けたいところです。
せっかく保護活動によってその生息を守られてきた銀山湖の大イワナですから大事にしたいですね!
・・・というわけでミノーで大物を釣るタイミングは上記4回、と言っていいでしょう。
6,7,8月はミノーイングの釣果をあまり聞きません。水温も上がるしシャローにワカサギいないし、他の釣り方がいいでしょうね。
銀山湖ミノーイングおすすめルアー3選
独断と偏見の3選。
渓流用ですが、ドン深のポイントが多い銀山湖では沈み方がちょうどいい。どーんと沈めて時折トゥイッチを混ぜて使います。飛距離も出ますし。
特に北の又の長いインレットでは、ボートをフリーに流しながら切り立った岩盤沿いにDコンを沈めていろんな深さを探ると釣果が出ます(自分調べ)。
解禁初期の水位が低い頃は、もう少しゆっくり沈む方がいいかも。
沈下速度とトゥイッチのレスポンスを熟知したルアーで釣るのが大事だと思います。
ワカサギの深さ、バイトのレンジを意識して沈めることも大事。
赤土のシャロ―はこいつのローリングアクションが効きます。スローにストップ&ゴーで。
フローティングもサスペンドもGOOD!
じっくり止めて食わせる楽しいルアー。
シャロ―エリアやブレイクラインなどでボトムを意識した釣りによく使います。
ボートに同乗している仲間が早い展開を好むときは使いにくいですが、僕はゆっくり探るのが好きなので多用しています。
↓もう一つ追加でおすすめルアー!
水平フォールとローリングアクション、わかりやすい動きなので操作しやすいルアーかと思います。
好きなレンジに沈めてからグリグリやトゥイッチで。55もいいけど75もいい!
ほか、ザンマイなどハンドメイドルアー派も多い銀山湖。ロストが怖くてなかなか使えませんがカッコイイ!
おすすめタックル
ボートでのキャスティングで最適な長さは6フィート代後半かなと思います。そして6~10gぐらいのミノーを快適に投げてアクションさせるにはこちら。
適度なハリと強さもあるので銀山湖の大イワナ対応ロッドとしておすすめです。
リールは2500番。僕はシマノのcomplex 2500sかABUのRevo ALXシータ2500SHを合わせてます。
ラインはPE0.8でリーダーはナイロン10ポンドを1.5m。
銀山湖のターゲットであるイワナ、サクラマスともにバレやすい魚なのでフロロよりナイロンでショック吸収効果を狙っています。
銀山湖の大イワナを狙うポイントマップ
北の又川のインレットから出船して、一番遠くのポイントまで50分?かかります。広っ!
1・桟橋
ここからスタート。
意外と魚います。
それは釣った魚を船のイケスでここまで持ってきて写真撮ってリリースするからです(笑)
2・北の又(北ノ岐)川インレット付近
この写真は上流向いて撮っていますので、これでいう右側です。
流れの当たる切り立った岩盤が続きます。
この岸際からイワナを誘い出します。
写真右に浮いてるのは氷山みたいなのはリアル氷山です。
船をぶつけるとタイタニック的な事故になるので気を付けましょう。
3・赤土
上陸してじっくり攻めるのも効果的です。
赤土はプランクトンが湧くからか、濁るからか、ワカサギが寄ります。
慎重に近づいてそーっとミノーを通しましょう。
特に波が出て濁ってくるとチャンスです。
4・北の又(北ノ岐)と仕入沢の合流する岬
この赤土むき出しの岬は、風が吹くとイワナがライズするし無風でも回遊してきたサクラマスがヒットすることが。
インレット系を除けば銀山湖内で一番水通しが良く、魚が回遊する場所だと思います。
馬の瀬の右か左か、風か流れが当たっている側を探るとイワナがいることが多いテッパンポイントです。
5・仕入沢のインレット
ワカサギ次第で奥の奥までイワナもサクラマスも入っています。
先行者がいなければチャンス大!
途中ブッコミ仕掛けの釣り人がいるのをよく見かけますので、ボートは大回りして距離を取ってゆっくり進みましょう。
6・スタンプのある赤土
ここの赤土は銀山湖で一番大きいので、上陸したり船で流したりします。
よくここで昼飯も食います。
風表、風裏の両方とも釣れますので要チェック!
こういうスタンプ(切り株)のある場所は、水中にも同じものがありますのでイワナが付きます。
しかしトレブルフックがめっちゃ根掛かります。シングル推奨。
7・中ノ岐川インレット
人気ポイントすぎてなかなか入れませんが大物イワナの噂はよく聴きます。
この橋までがポイント。左右に続く絶好のポイントからイワナを誘い出しましょう。
これは水位が上がっている時の写真。水位の低い解禁当初の地形を知っていれば攻略可能。
8・只見川本流インレット
遠い、けど魚います。朝イチで直行して先行者がいたらショックを受けます。またインレットながらも魚のいる範囲が広いので先行者がいてもその下流で釣ったり待機したりと遊べます。
この滝のポイントは流れが相当強いので何やればいいのかよくわからないポイントでもあります。
9・大津岐川インレット
赤土よりも砂でできた地形を、まったりとした流れが蛇行しています。
ポイント8,9についてはとにかく遠い。16時に桟橋帰着だとしたら釣り可能なのは15時まで。
もしあなたが何らかの事故で16時に桟橋に帰着できていない場合、それから捜索に行くことになります。一番遠いポイントまで行くと17時、暗くなります。・・・熊とか出ますね。
遭難してて暗くなって熊ってなると、そりゃもう大変なので気を付けたいですね。
10・本流と北ノ岐川の出会い
常にトローリング船が行き来する人気ポイント。キャスティングでは岬周りを中心に、風の当たっている壁を狙っていきます。
11・中ノ岐と北ノ岐の出会い
こちらも常にトローリング船が狙っています。キャスティングもやはり水の動くところ、水のぶつかるところを狙っていくので通りがかりにチェックしてみましょう。
その他小さいインレット
だいたいワンドごとに小さなインレットがあります。
その多くは雪どけ水や雨後のみの小さな流れ込みですが、そういう変化に魚はやって来ます。
そーっと接近してルアーがギリ届く位置から最奥部にキャスト。
立ち木
ミノーで表層に誘い出します。
たくさんのルアーが引っかかっていますので要注意です。
ただ、そのルアーを見ると木の高いところにラインが引っかかっていることが多いです。
おそらくオーバーヘッドでキャストして風にラインが流されて木を巻いたのでしょう。
キャストは低弾道のサイドキャストで!
ガレ場
岩盤帯でも一部が崩れてゴロゴロ石がブレイクまで沈んでいる場所があります。
このちょっとした変化にも魚が付きますので要チェーック!
小さい滝
雪解け水が流れている頃はこういった小滝があちこちにあります。
これも立派な「変化」ですので、魚が付きます。
底の形状を予測して攻めましょう。
ここは岩盤沿いにスプーンを落として釣りました。
その他のポイントについても別釣行時の記事に書きましたので参考にしてください。
銀山湖の大イワナ攻略法
せっかく銀山湖行くなら大イワナ釣りたいですよね!
何回か行っただけですが、僕の経験をもとにその攻略法をここにー(^^♪
- 北ノ岐筋はしつこくやる
- 風が吹いたら、風の当たっている場所を攻める
- 寒い時は陽の当っている場所を攻める
- シンキングミノーはよく沈めてから巻き始める
- ワカサギがいる場所を見つけたらチャンス
- 水が動く時間帯を見逃さない
- インレットは遠いけど行ければ行ってみる
この中から大事なポイントをあえて2つピックアップ↓
1・北の又筋はしつこくやる
何といっても北の又上流は永年禁漁区!
その下流ですから魚はどの沢筋よりも豊富です。
大イワナのストック量はほかのどのエリアよりも多いのです。
とは言え、人も多いです。
しかし魚が出ないとすればそれはあなたの腕に問題があるのです。
・・・と思って攻めまくってください。特にシルバーライン側!
水位が上がると水中の立ち木が見えないので、水位の低い解禁当初に地形調査しておくことをお勧めします。
6・水が動く時間帯を見逃さない
水力発電のため、ダムサイトから放水するのが朝9時と聴きました。
銀山湖中の水がイッキに動きます。
これは時期によってですが、朝マズメよりも強力かも。
あとは気温が上がって雪が解けて雪代が入るタイミング。
これも魚が動きます。
もともと冷水が好きなイワナですから、多少の雪代による水温低下には強いんでしょうか。それとも元の水温の層に合わせて動いているのか。
水温10度のポイントより4度のポイントで釣れたこともあります。
濁りの境目も見逃さないようにしたいですね。
銀山湖の電波状況
圧倒的にdocomoですね。それでも中ノ岐、恋ノ岐、大津岐、本流筋で遭難したらアウトです。気を付けて釣行しましょう!
天然水沸いてます
温泉前に「荒沢岳の天然水」が湧出。これをペットボトルに入れて船に持ち込み、コーヒーを淹れるのが銀山流。
大イワナの住む銀山湖へのアクセス
けっこう遠いので余裕をもって行きましょう
車で行く
関越道小出インターからシルバーライン経由で銀山平へ。
練馬インターから200キロ以上あるので、まあまあ遠い部類に入ります。
練馬~小出が3時間、小出から銀山平まで50分、てとこでしょうか。
電車とレンタカーで行く
新幹線で越後湯沢駅まで行って、レンタカーで行く方法もあります。
途中の魚野川で釣りしながら夕方に銀山湖に登れば、余裕をもって翌日早朝から銀山湖で釣りが出来ます(^^♪
たしかレンタカー屋は19時までなんで、帰りは夕マズメ前に切り上げて山を下りましょう。
宿泊は奥只見山荘。食事も酒も最高。
釣行前に最近の気候やイワナ釣り情報などをヒアリングして出かけましょう。
>奥只見山荘に宿泊してイワナ釣りをした記事はこちら。
銀山湖の大イワナを釣るためのまとめ
いろいろ書きましたがまとめますと、
時、場所、ルアー
①まず4つのタイミングをみて釣行。
②次にポイント。大イワナがいない場所にルアー投げても無駄ですからねー(^-^;
③そしてルアーのチョイスとアクション。
上記おすすめルアーと最適なアクションで、銀山湖の大イワナに1歩近づいたこと間違いなし。
あとは船舶免許もっていない人は持っている人と行きましょう!
陸っぱりではまず攻略不可能なのが銀山湖ですからね。
これさえ押さえれば、誰にでも銀山湖の大イワナのチャンスはあるのです!
余談ですが、動画で見かける銀山湖でイワナ爆釣してるシーンありますね。あんなの出くわしたことありません。運とか勘とか経験も必要でしょうね。初めての方は、まずは40cmくらいのレギュラーイワナ1匹を目指してください。
あとは気温差が激しいので小さくたためるダウンジャケットなどの予備防寒も忘れずに。
☆ちなみに外道はランドロックサクラマス
超絶美形のランドロックサクラマスがここでは外道です( ゚Д゚)
まあ釣れた時は外道だと思いませんでしたけど、毎回釣れます。
イワナとサクラマスをどちらも船のイケスに入れるとこんな贅沢な絵になりました。
では皆さま、よい釣りを(^^)
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