初めてのロシア釣行から6年。
かの地で出会ったドリーバーデン(降海型オショロコマ、現地通称ガリエツ)は、カムチャツカの川ならどこにでも生息していて、適当にルアーを投げればいつだって無邪気に相手をしてくれる癒しの存在。
しかもその姿は、メスは可憐で美しく、大型のオスの鼻曲がりや婚姻色は特筆すべきものがありました。
そのドリーバーデン、知床半島にあれだけオショロコマいるんだから海に降ってる個体がいてもおかしくないと思いませんか?
そんな夢を抱いて10月の北海道へ旅立ったのでした。

道東の山や畑も秋の色
前回の来訪から僅か1.5カ月。果たして川の中はどうなっているのか・・・
ドリーバーデンは遡上しているのか?
道の駅でホッケフライバーガーをほおばり、そそくさとウェーダーに着替えて川へ!
オショロコマの多い川か、カラフトマスの多い川か。
ドリーバーデンもニジマスも、カラフトマスやシロザケの産卵時期にその卵を狙って一緒に海から遡上してくるという話を聴いたことがあります。
となれば、カラフトマスの遡上の多い川か、もしくは本来オショロコマの魚影が濃い川かのどちらかにドリーバーデンがいる可能性が高い。
これまでの経験でその2種類の川に狙いを絞って入渓することにしました。
私の予想で思い浮かぶのは4河川。プラス、小さい川だけど遡上個体っぽいオショロが釣れたことがある1河川。
この5河川に狙いを絞ってドリーバーデン遡上調査をすることに!
まずはメジャー河川の河口付近へ
ここは河口から50mも行かないうちにちょっとした淵があって、まあ大勢にたたかれているであろうポイント。
しかしオショロコマの反応は絶好調!シンキングミノーにガッツガツアタックしてきます。
ビシッとフッキングも決まってランディングしたのは20cmオーバーのナイスオショロコマ。
朱点とともにパーマークも美しい!
後世に残したい日本のネイティブトラウトの出現に頬が緩みます(^^)
ドリーバーデン遡上調査という目的を忘れて美しいオショロコマに見惚れてしまいます。
釣っても釣ってもオショロコマだし。
ひたすら美しいオショロコマの爆釣に癒されすぎるとドリーのことがどうでもよくなってきますが、いかんいかん、ドリーバーデンを目指して切り上げます。次っ!
サクッと次の川へ移動
ここでもシンキングミノー、スピナー、スプーンとレンジを変えたり手を変え品を変えドリーを探しますが、とにかく美しいオショロコマが釣れてくるだけでめちゃくちゃ贅沢な釣りが続きます。
カラフトイワナとも呼ばれるオショロコマ。日本最北端のイワナです。
↓このコは抱卵しているのかな?それとも小魚でも食ったか。
いや~グッドコンディション。美しいオショロコマにニヤケが止まりません。
でもドリーバーデンを探そう。
婚姻色バリバリのやーつ
こんな色ある??ってぐらい鮮やか。
完熟マンゴー色のおなか、ヒレの白い縁取り、エラから下の黒ずみ。
黒っぽくなったボディーに本来のオレンジスポットの鮮やかさが際立ち、感動的な美しさです!
この婚姻色、もう産卵時期に差し掛かっているようです。
もし遡上個体がいるならそいつも婚姻色なんだろうか?
ロシアで見たドリーバーデンのあの婚姻色。

釣っていくと、ひょろっと細い個体も顔を出してくれました。
個体差って個性ですね。人間も個性が大事。
無邪気で可愛いオショロコマ。そんな彼らも絶滅危惧種です。
心無い釣り人が来たら根こそぎ持って帰られてしまうんだろうな。
イトウもアメマスもオショロコマも、漁業うんぬんじゃなくてきちんと規則をつくるべきだと思いますよ!
少なくともシングルバーブレスで釣りたいですね♪
むむむー?遡上したドリーバーデンっぽい個体が!
数は少ないがいるはず!
そもそもカムチャツカのドリーバーデンとはDNAが微妙に違うって話もあるけど、それでも北海道の海から河川に遡上するドリーの姿を見たいのです。
こ、これは・・・
浅瀬で産卵行動をするカラフトマスの後ろにボリューム感のある個体を発見!
なんか通常のオショロコマと違うような・・・
ボトム付近にピンクのミノーを通して鼻先でアピールするとヒット!
重い!オショロコマと体重が違う気がする。
( ,,`・ω・´)ンンン?
降海型の特徴アリ
パーマークが消えています!
朱点も淡くなって降海型の特徴が出ています!
これは怪しいのでは??ドリーバーデンなのか?
たぶんそうなんだけど、サイズ感がモヤっとさせる。ドリーってもっと大きいだろ。
ロシアでは、5月頃海に降り7,8月から再び川に入ると言われています。
北海道だと多少遅くなるとしてももう10月初旬、川に入っているはず。
サイズはロシアで出会ったドリー達に遠く及ばないながらも、パーマークと朱点の特徴で言えばドリーバーデンの可能性を感じさせてくれる魚体でした。
このコもきっとカラフトマスの卵を狙って川に入って来たんだね。そして栄養を付けてから自分たちの産卵期を迎えるのでしょう。
撮影後は素早く元の流れに帰っていきました。元気に繁殖しておくれ!
見上げれば秋の空。海の向こうの国後島の山頂にはうっすら雪が見えました。
オマケに秋ヤマメも
カラフトマスの群れに付いた中途半端なサイズの魚影を確認!
オショロコマにしては大きいぞ?
ってことで上流側へキャストして怪しい魚体の鼻先でトゥイッチをかますと即バイト。
もしかして~と思ったけどデカめのヤマメでした。
まとめ
遡上ドリーバーデンに会いたい!という一心で秋の道東へ赴きました。
確信は持てないながらも、北海道の川に遡上するドリーバーデンらしき個体の存在を確認しました。
魚体の特徴としてはイイ感じ♪で、想像より小さいってことだけがドリーである確信を持てない理由です。
でもこれがサザンドリーバーデンというやつなのか?
とにかく、美しい魚に興味は尽きません。
では皆さま、Happyな釣りを(^^)
追加ドリー画像
後日、画像を見返していたらもう1匹あやしい個体を発見しましたのでご覧ください。
パーマークが消失して朱点が淡くなっとる。降海型の特徴ピッタンコですね。
ヒットルアーも紹介しときます
ド定番ですが、Dコンパクト。シングルフックに変更。
ARスピナー シングルフック
管釣り用スプーン。1~3g