毎年知床半島を訪れるようなって6年ほど。
最初はカラフトマス釣りのついでに釣ったオショロコマでしたが、その美しさにすっかり魅了され毎年恒例の知床釣行になっています(^^)
そしていつの間にか美しいオショロコマの写真が溜まってきましたので、少しまとめて紹介します。
簡単に釣れますが、絶滅危惧種に指定されていますし希少な猛禽類の重要なエサとなっています。なるべく傷つけないようなリリースを心がけたいですね。
知床半島のオショロコマいろいろ
日本では、基本的には降海型がいないという説が有力な気がします。だから隣の川でも模様や色の出方が違う。
山奥にひっそりと残るヤマトイワナと同じですね。放流がなければ純血種が残ります。
河川の1本ずつ違う雰囲気の魚
ゴールデントラウトのような美しいオショロコマ。
朱点が大きいタイプ。
朱点が薄く、全体に白っぽいオショロコマ。底石の色の影響かな?
こちらも同じS川。長くて痩せた体型はエサの流下量が影響しているのでしょうか。その沢に虫の付きやすい木が少ないとか?
スピナーに飛びついたグッドサイズのオショロコマ
金色の強いオショロコマ。オレンジも強い。
腹のオレンジが濃い川。
Dコンパクトに食って来たいいサイズ
25㎝クラス。このサイズとなればオショロコマとしてはランカーサイズと言っても過言ではないでしょう。顔も少しワイルドですね!
こちらもランカークラス。道内の秘境では尺オショロもいるようですが、知床半島の河川は流程が短く、堰堤で細かく区切られている川が多いので未だに尺オショロの夢は叶っていません。
まるまる太ったオショロコマ。小規模河川でも流下昆虫が多いなどの理由で太ったオショロがいます。もしくは最初から魚食性の強い個体か。
知床の河川には、オショロコマ以外にはヤマメと鮭稚魚ぐらいしかいません。
サクラマスになるヤマメも小さいうちに海に降るだろうし、遡上してきたサクラやカラフトはエサを食べないようだし、オショロコマとして大きく育った個体が事実上その川の食物連鎖の頂点なわけですね。
体色の濃いオショロコマはヒレの縁取りの白が際立って本当に美しい!
背中から頭の虫食い模様も少しづつ違うんです。ゴギっぽく見えることもあります。
何枚見ても飽きません。オショロコマって本当に美しい!
シングルバーブレス推奨!
知床半島でオショロコマの降海型、ドリーバーデンはいるのか?
イワナの降海型はアメマス。ヤマメならサクラマス。そしてオショロコマならドリーバーデン。はたして日本に存在しているのでしょうか?
あやしい個体。もしかして海行ってきた?
同行者が釣り上げた尺近いオショロコマ。風貌が「おやっ?」と思わせる個体。
このグリーンっぽい色の出方が、知床半島で一般的に釣れるオショロコマとは一味違うのです。
そしてウロコが硬い。小さなオショロコマの「ぬるっ」とした感じと違って、ウロコががっちりしているんです。そこに、単なる魚体の大小だけではないものを感じてしまいます。
内陸部のダムのインレットあたりでは銀毛したようなオショロコマが釣れるそうですがここ知床は海に直結。海を泳いできたのかもしれません。
かわいいオショロコマとしては非常に精悍な顔つきをした、興味深いオショロコマでした!
もし降海する個体もいたなら、尺どころか2尺も夢ではありません。
そんなドリーバーデンが知床の小規模河川にいたらと思うと、興奮しますね!
参考。ロシアのドリーバーデン
カムチャツカのイーチャリバーとオパラリバー。ハバロフスクから行くコッピ川。どの川も、海からあがってきた大量のドリーバーデンが悠々と泳ぐ素晴らしい川でした。
ロシア、カムチャツカのドリーバーデンは50cmを超すものも多く、上記3河川では特にイーチャリバーのものが大型で美しいものでした。
日本の川でサイズ感と体型が似ているものと言えばマルタウグイでしょうかw
(イメージ違いすぎますね。ドリーさんごめん!)
知床半島オショロコマ生息域にニジマスを放すな!
知床半島でニジマスの釣れる河川は2つ。羅臼川と知西別川です。
問題のタグ付きニジマスはこいつです
ニジマス本体に罪はないんですけどね。これはどうなんでしょうか・・・
2019年の知西別川で釣ったタグ付きニジマス。放流なのか、そこにいたニジマスを捕まえてタグ付けたのか。何かの研究なのでしょうか?
その昔、上流の湖にはニジマスが放流されたそうですがこのサイズでタグ付きってことはごく最近の何かですね。
で、2019年はまだオショロコマがいました。この川のメインはニジマスでしたが時々良型のオショロコマが釣れてくる程度でした。
2020年に知西別川を再訪した時には、ニジマスのアベレージがサイズアップしておりオショロコマには1匹も出会えませんでした。(河口から2つ目の堰堤まで)
今思えば2019年ですでに小型のオショロコマはニジマスに捕食されてしまっていたのだと思います。そして型のいいオショロコマだけが生き残っていたものの、ニジマスの成長に伴い全滅させられたと考えられます。
この実験を行っているどなたかが、ニジマスなどの放流は在来種を根絶やしにする危険な行為である旨をしかるべき場所で発表して、種の保存に尽力されていることを切に願います。
これを読んでくださった皆様に、拙筆ながらこの事実が伝わると幸いです。
環境保護なんて1人でできることは大したことはありませんが、だからこそ個人個人がちょっとだけ意識を高く持っていたいと思うのであります。
最後までありがとうございました。
>この年の知床半島2泊3日釣りまくり釣行記。知床半島5目釣り